開業6年目、新たに「審美インプラント歯周病クリニック」を併設し、熊本市内でセラミック治療などの審美、見た目の美しさを重視する審美インプラントで定評のあるピュアデンタルクリニックの菅鉢院長先生にこれからの歯科治療に対する考え方、支持されている理由を探るため、詳しくお話を伺いました。

(2010年3月/聞き手:株式会社ゼロサン)

―― 普段あまりお話する機会もないテーマだと思うのですが、あらためて歯医者さんを目指されたキッカケを教えていただけますか。

菅鉢孝治院長先生そうですね。理由は2つありまして、1つ目は基本的には僕は「人と接することが好き」なんです。できれば人と会話をしながら人に貢献できる仕事がいいなぁと。2つ目は「細かい作業が好き」ということです。幼少の頃から学校の工作が得意でしたし、模型やプラモデルを作ったりするのが大好きだったんです。ガンプラを綺麗に仕上げてそれをお店に持っていってわざわざ飾ってもらったりと。そういった得意分野を生かして人の力になれればなぁと思ったとき、歯科医師という職業に目がとまりました。

物づくりの情熱は大きくなってからも止まらず、車の設計士ですとかそういう職業も目指していた時期がありました。ただお分かりになるかと思いますが、華やかなデザインの車一つとっても展示販売される前は、当たり前のことですが工場での幾つかの製造工程、その前はエンジンやパーツなどの車両研究開発と、長い期間をかけて1台の車が生まれますよね。そう考えると車いじりをするのは好きだけれど、研究職といいましょうか、中でずっと研究する、閉所的にあまり塞ぎこんでやるような仕事はやはり向いてないと思ってました(笑)。
物づくりも好きだけど、人と話すのも好き。そう考えたときに患者さんと話しながら、お口の中の細かい作業やメンテナンスをするという歯医者という職業は向いていると思ったんです。

ですので学生時代はアルバイトもたくさんしてきました。外食産業であるレストランやカラオケ屋さん、家庭教師、土木工事の作業、色々やりました。やっぱり現場で人と接しながら仕事をするのが好きだし、話しながら何かを達成していく、作っていくというのが好きなんですよね。

―― あくまでも現場的なお仕事がお好きということですね。歯科医師になられてクリニックを開院されての今現在、実際の歯医者というお仕事はどう感じておられますか。

歯科技工士との入念な打ち合わせ
▲歯科技工士との入念な打ち合わせ
歯医者という仕事がやっぱりいい職業だよなぁと思った印象的な出来事がありました。今でこそ、セラミック治療やインプラントといった歯科治療でいえば大技の治療で審美的にも機能的にも患者さんに喜んでいただいていますが、そういったことではなく、歯科医師になってまもなく病院の現場についての何気ない治療での出来事です。

それは自分がドクターになって1年目でした。大病院内のCCUという集中治療室でその患者さんは3本の抜歯を行ったんですが、別の病気でたまたま血が止まらない作用のある薬を服用されていて、抜歯をした患部の血が止まらないということがありました。
そのときの治療の対応は、薬の作用が切れるまで、ただただガーゼ交換を繰り返すという対応で付き添っただけだったんです。時間にすると14時ごろから夜中の21時まで続きました。後日、その患者さんからお礼に「ありがとうございます」とお酒をいただいて…。

そのときに実感しましたね。医療行為なので何かしらハイリスクで責任が大きい仕事なんだけども、その分患者さんからはこんなにすごく感謝されるんだなと。自分では大したことではないな、と思うようなことでも、自分よりも倍以上年齢が違う患者さんでも頭を下げられ感謝してくれる・・・すごくありがたいことですし、今自分が「歯医者という仕事をやってきて良かった、これからもっともっと勉強しよう」という原動力となっています。

訪問歯科で入れ歯の調整
▲訪問歯科で入れ歯の調整も行う
往診をやったときの入れ歯治療一つとってもそうでした。94歳のおばあちゃんのご自宅に訪問したんですが「入れ歯が合わず痛くて噛めない」と。これも大したことではなくて、入れ歯をちょっと調整しただけで噛めるようになったんですが、その後すごく涙ぐんで「今までありがとうございました~」と。「ずーっと入れ歯が痛かったけど、やっと先生と出会えてよかったぁ」と言ってくれて。自分はいつもどおり、入れ歯の調整を当たり前にやるだけなんですけど、すごく感謝されて「お礼のものは何もないからこれでも飲んでってくださいっ」と栄養ドリンク1本いただいたり。治療費をいただいて、なおかつ感謝される。そういう仕事って中々少ないと思うので、やはり歯医者という仕事は余計にいい仕事をしているなぁと実感しますね。

―― 基本治療だけに限らず、セラミックやインプラントなどの審美的な治療では感じられることは―。

やっぱり「自分の家族を診るとき、自分自身が診られるときにどれが一番いい治療なのか」というのを常に考えて取り組んでいるつもりです。
自分が治療されるんだったらやっぱり新しい治療法がいいと思うんです。歯科医療は常にどんどん進化していってるので、それを常に取り入れて自分の中に吸収していって「自分が治療されて嬉しいな、これは」と実感できるものがあればどんどん現場にフィードバックしていきます。ですので歯科医師は常に勉強を続けていかなければならないのは当然のことですし、それだけ患者さんから期待を受けているということなんですね。新しい治療法で誠実に治療をしてエビデンス(科学的根拠)に基づいて結果を出して、患者さんの喜んだ顔を見る…というのは今の自分の生きがいとなっています。

今、開業して6年が経ち、歯科医師としては10年を越えました。思ったことはやはり「保険治療の中ではどうしても限られてしまう」ということです。保険治療は国が最低限の手助けをしてくれて出来る治療方法ですけど、やはりそれを越えた良い治療方法というのは歯科医師として治療し続けていれば分かってくるんですよね、これが。ですのでそういった良い治療をできるだけ患者さんに提供してあげたいというのが自分の気持ちなんです。

まず、自費・保険という区別は無しで考えます。その中できちんとした一番最善の治療方法はどれか?というのを話していきたいと思っているんです。そこで患者さんがどの治療方法をチョイスするかは患者さんが決めること、あくまで患者さんのお考えなので、「治療方法をなるべく分かりやすく教えてあげて最大限持っている技術で治療をする」というのが自分たちの使命だと思っています。

―― 自費・保険に限らず、さまざまな良い治療方法を選択できるというのは大切なことですね。

今のネット社会だとごまかしがききませんからね。患者さんも治療方法についてどんなものがあるのか勉強してきていますし、クリニックにいる自分たちも勉強していかないと患者さんのほうが詳しかったら話にならないですから。当たり前のことですが、誠実な対応をして常に新しい治療技術を取り入れる、というのはクリニック永続のポイントだと考えています。

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